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魔女の笑窪 [感想]

魔女の笑窪

魔女の笑窪

  • 作者: 大沢 在昌
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2006/01/13
  • メディア: 単行本

作者:大沢在昌

<あらすじ>
脱走するのは不可能といわれていた地獄島から過去に2人だけ脱走に成功した者がいた。
そのうちの1人である主人公は、裏のビジネスで成功者となった。
それでも、脱走者を許さない地獄島に自分の存在が知れることを恐れ、他人に過去を語る
ことはしなかった。
だが、人と接すれば何かしら関わりができてしまう。
それが巡ってついに自分の存在が地獄島に知れることとなり・・・。

<感想>
作者の作品で「天使の牙」「天使の爪」が好きです。
美人なのにタフ、だけど突き進むだけでなく恐怖心も持っている女性を描くのがとてもうまいと
思っているので今回の作品も楽しみでした。
そう、今回も主人公は女性なのです。
地獄島という場所で何千という男性の相手をさせられる日々を過ごすうち気力を失うか、心が
壊れてしまう女性が大半いる中で、主人公は強靭な精神力を持って脱走に成功しました。
なのに居場所を知られて過去の記憶が蘇り、恐怖を覚えます。
迫りくる恐怖を克服するためにギリギリまで体を痛めつけ、恐怖に打ち勝とうとする姿はスゴイ。
極限まで追い詰められて、逃げてしまうか挑んでいけるかの選択を迫られた時に精神力の強さ
が出るのでしょう。
私は多分逃げてしまう口だと思うんですが、極力こういう選択に迫られる事態に遭遇しないこと
を祈りたいです。


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